※注意 このページはライ×ヒルについての感想を書き殴ったページです。小説を読んでどんな感想を抱いても個人の自由だということで、ご容赦下さいませ。銀英伝自体のストーリーの面白い部分はなるべく伏せてはいますが、完全ネタバレですのでご注意下さい。
※ このカップリングは嫌いだという方も多数おられることでしょう。そういう方は自ら毒を飲むような行為はご遠慮下さい。
8月29日 |
全10巻のうち8巻までな〜んにもなくきたライ×ヒルに、とんでもない爆笑(苦笑)の急展開! いや、本人同士は大真面目なのでしょうが・・・・・。 8月29日、カイザー・ラインハルト24才、ヒルダさん23才の時の事件。この日ラインハルトはある暗殺者に狙われ、犯人はあっさり捕まったのですが、その犯人はヴェスターラントの遺族だったのです。「人殺し」「俺の妻と子はお前に生きながら焼き殺された」「死者は永遠に覚えているぞ!」等と散々言われ、一番痛いところをねじり上げられたラインハルトはもう精神壊滅状態。今まで張りつめていた精神の細い糸が、プッツリ切れてしまいました。まあ、この人の皇帝のくせにこの繊細なところが可愛いところではあるのですが。 そこで、部屋で独りうちひしがれているラインハルト。もう自己否定の固まりと化して、ワインを見てもキルヒが血まみれで死んだ時のことを思い出す始末。心配して様子を見に来たヒルダさんは、ラインハルトの罪を庇うことはしてはならないので、一所懸命「陛下は報いを受けておられます。(中略) 陛下の改革によって救われた人も大勢いるのですから、卑下しないで下さい」と苦し紛れに励まします。 この夜についての自らの妄想を語るのは、ただのエ○話になるので自主規制するとして・・・・・デュアル文庫ではこのシーン、巻頭カラーに挿絵があります。ラインハルトがフロイラインの手を握って!!お願いしているんです!!! 何故手を?! そんな記述無いのにっっっ でも、フロイラインが頭が良すぎて悲しいことに、この時、ヒルダさんはラインハルトは崖っぷちでわらにもすがっているだけだと、分かっているんですよね・・・。でもね、私は、ずっと仕えてきて、ハルと信頼関係を築いてきたヒルダさんがあの台詞を言ったから、その気持ちが伝わったから、ラインハルトは目を開いて、すがるものがあることに気が付いたんじゃないかなぁ・・・。たまたまあの場にいたからじゃないよ・・・と思います。(まあ、物理的に皇帝私室に入れる時点で、彼女しかいないとは思いますが) 小説ではこの後、さらっと次の朝になりますが、これまたアニメでは謎のボーナス映像が。安らかな顔で(笑)眠っているラインハルトと、それを優しく見守るフロイラインという・・・・ああもう、アニメ絵だと妙に恥ずかしすぎて直視できませんっ。そして当時謎とされたのは、ベッドサイドにきれいに、きちんとたたまれていたブラウス・・・・・・。どうゆう状況ならあんな風になるのか・・・・・(笑) |
夏の終わりのバラ |
章のタイトルまで覚えてます(笑) この時のラインハルト、昨夜の責任を取ることしか考えてません。お子ちゃまです。おそらく目覚めて真っ青になって、慌てて部屋を飛び出し、途中でバラが必要だと思いこんで花屋(?)を叩き起こして調達し、いきなりの訪問になったのでしょう。どんな顔して早朝に花を調達する命令をしたのか・・・・・。それも警護のキスリングは昨夜から皇帝私室の扉を守っていたので、フロイラインが入室してから出てこなかったり、朝になってすっ飛んで帰ったり、全部お見通しの状態なんですよ。彼は真顔で付いてきていましたが、内心、何を思っていたんでしょうね〜。 何も次の朝すぐに来なくても・・・と思うヒルダ父。それでなくとも、皇帝が臣下の家に訪問するって、結構すごい事なのです。この件に関して、ヒルダ父の大人なツッコミは冴え渡りまくりです。 しばらく考えるようにと言って席を外したヒルダ父。暖炉を見つめてつぶやいた言葉は、「あの二人、うまくやれたのだろうか・・・・・・・」 ・・・・マリーンドルフ伯、大人過ぎます、そのツッコミ・・・・・。そしてどれだけ私の妄想を刺激したことか・・・(笑) 次の朝にすぐ訪問してきたことで読者にも苦笑されたハルですが、では逆に、どうすれば大人な対応なのでしょう? 子どもの私には分〜かり〜ませ〜ん(笑) ハルが訪問しなければ、ヒルダさんは普通に朝、出仕したんでしょうか?(それはそれでかなりきついのでは・・・・) ではヒルダは仕事を休んで、ハルが夕方あたりに電話なり訪問したりする・・・・というのがスマートな大人の対応なのでしょうか? 多分、後の展開は一緒だと思いますね(笑) |
途方に暮れるラインハルト |
一週間くらい休んだ後、出仕したヒルダ。休んで申し訳ないと謝るヒルダに対し、うなずくだけしかできないラインハルト。もう、限りなくぎこちないです、逃げ出したいことでしょう(笑) 結局返事は保留のままで、ラインハルトは途方に暮れるばかり。考えることはといえば、キルヒアイスを死なせておいて、自分だけが結婚するなんてと罪悪感に駆られたり、でも責任を取らなきゃ姉を奪った皇帝と同じになるとか、もう、少しはヒルダさんの気持ちを考えろよ!って感じです。しかしまあ、こういう男なのです。ヒルダさんの意志を尊重して、ひたすら返事を待とうというのが、彼の精一杯の優しさ表現なのです。 途方に暮れたあまり、興味もないくせに、演劇やら音楽やら聴きに行っている姿は、帝国側の話の中で数少ない笑えるシーンとなっています。 |
しばしお別れ |
その間、ヒルダさんは考えても考えても「果たして自分と結婚して陛下は幸せになるのか」という点で、行き詰まっていたのでした。自分が幸せかについては、悩んでいないようです・・・・これを愛と呼んじゃいけないの?ねぇ?(涙) そして9月の終わりにカイザーは出征することになり、フロイラインを呼び出します。「今回は貴方には残って貰う」「帰ってくるまでに、返答を定めておいて欲しい」 カイザーという立場なら、返事を迫ることも、それ以前にヒルダの意志を無視して好きなようにできるのに、待ってくれるなんて・・・・と、フロイラインは好感を深めてます。ヒルダさんは・・・・もう、ラインハルトのこと受け入れすぎです〜。「お気を付けて」と言われて、戸惑って微笑みかけるラインハルト。・・・・・あああ、ぎこちなさすぎる〜〜(笑)。 陛下がいない間に、彼の全てを知り尽くした姉に相談してみようと思っているヒルダさんですが・・・・これ・・・どんな風に話を切り出したんでしょうねぇ・・・・。「実はこの間あなたの弟さんと一夜を過ごしたんです」とか?(笑) 「実は陛下に求婚されて・・・」「まあ! そうなの?! あなたたちが恋人だったなんて・・・」「いえ・・・あの・・・ご想像されてるのとは、少し違うのです・・・・」 やっぱり、あの夜のことを言わないと話進まない(笑) 普通に恋人同士なら結婚に悩んで相手の姉に相談するのなんて、あんまりないですからね。 |
再会 |
さて出発して一ヶ月後に再会です。この間、小説の本筋ではとんでもないことが起こり、ラインハルトは行方不明だったのです。普通・・・・皇帝が一ヶ月も行方不明だったら、もっと大騒ぎだったんじゃないかと思うのですが・・・・・この辺り原作ではあまり盛り上げてません。大事の前の小事といった感じで・・・・・しかし、返事を保留したままで送り出したカイザーが、一ヶ月も行方不明だったら、ヒルダさんの気持ちにはかなり影響を与えたのではないかと思うのです。しかしまぁやはり、相変わらずそこまでは描写しない原作なのでした。 しかし! ちっちゃな描写の中にも萌えポイントは隠されています!! 久々に会った二人。少しぎこちなさが薄れています! フロイラインの姿を見て、思いがけなくラインハルトは自然にその名を口にしたとあります。そして無事な姿を見られて嬉しいというヒルダさんの気持ちが伝わっているにもかかわらず、「うん、心配かけた」としか言えない相変わらずなラインハルト。 そして問題は次です!! 『ラインハルトはヒルダにソファーを指し示し、並んで腰を下ろした』とあります。『並んで』ですよ!! 四人がけの応接ソファーセットに二人で座る時、普通並んで座りますか?! 皇帝執務室にあるソファーが、二人がけの長椅子だとは思えません。四人がけのソファーに並んで座る・・・・・まさしくカップルシート!!! 銀英伝アニメ化に際して、果たしてここまでちゃんと原作を読み込んで映像化してくれるのか、私の興味の一番はこのシーンだったのですが、この些細な記述を見逃さず、アニメスタッフはきちんと隣同士に座らせてくれました!! 素晴らしい! 覚えていますか、初対面の時からずっと、この二人が二人で座って話すシーンでは、向かい合って話していたのです。 この距離感の変化がもう、たまらないったら〜〜 そして、ヒルダさんの進言を聞き入れたラインハルト。「それでいいか、フロイライン」という信頼に満ちた言葉に、ヒルダは一礼して応えるシーンなのですが・・・・・この時『彼女は抱擁や接吻を全く望まなかったわけではないが、それ以上に信頼の表明に報われた気がした』という描写があるのです。・・・・これが、いまだに消化しきれない描写なんですよね・・・・。大体、この小説は全編にわたって、ライ×ヒルに関してはどうも表現が回りくどいのです! |
キルヒアイスが生きていれば |
そんな小休止も終わり、またまた戦いに入るカイザーラインハルト。この辺りでヒルダさんは懐妊に気づくのですが、戦いが終わるまで黙っていることに決めたりしています。 幕僚総監抜きで宇宙に出るラインハルト。カイザーを上手く説得できなかったミュラー(臣下)は、こんな時、マリーンドルフ伯爵令嬢がいてくれれば、上手くカイザーを説得してくれるのに・・・・と思うシーンがあります。こういう場面では今まで「こんなとき、キルヒアイスが生きていれば・・・・」と表現されていたので、周りから見て、ハルに対するヒルダさんの影響力が大きいことが認められているという、なかなか嬉しいポイントです。 |
会えない時間 |
相変わらず出征中の12月。ラインハルトがヒルダさんのことを思い浮かべる場面がありますが・・・・またこれがねぇ・・・・「しばらく会っていないがフロイライン・マリーンドルフは元気だろうか。彼女がいてくれないと大本営の事務が滞って困る」といった台詞・・・・。この期に及んで仕事でですかーっっっ![]() 一方、ヒルダさんはと言えば、着々と出産準備。予定日は6月、なんて父娘で話してますが・・・・・よく考えたら、すごい親子の会話ですよね・・・・。未婚の娘が妊娠したっていうのに、この父は本当に大人というか、深い知性、落ち着き、包容力というか。 「おまえが皇帝との結婚を拒んでも、私は皇帝の世子の祖父になる」とか話してますから、この時点で尚、ヒルダさんは決断をしていないようですね。昔、「世子」の意味が分からなくて、辞書を引いたんですよ、私は(笑) ヒルダさんが結婚を拒否しても、あのハルの性格だと子どもを認知するのは確実ですから、(隠れて産むなんて絶対無理ですしね)、そうなると父娘とも辞職ということになりますし、えらい大騒ぎでしょう。そしていつかカイザーが結婚して、嫡出子が産まれたらこれまたややこしいことになるし、父としては多分娘が結婚するのは予想しつつも、万が一の時守る覚悟はしていたと思いますね〜。いい父親だ〜。 |
実質的プロポーズ |
さて、年末にしてようやく騒動は収まり、皇帝私室を訪ねるヒルダさん。残念なのは、大本営は九月に移転しているので、この私室はあの時の私室とは違うんですよね・・・・いや細かいことなのですが(笑) まあそんなこんなで、懐妊を告げられたり、改めてプロポーズしたり。2回目のは前のプロポーズよりは随分マシです。少なくとも自分にとって貴方は大事な人だと言っています!流石に子どもが出来た責任をとるとは言いませんでした(笑) この期に及んでまだ、貴方の助言が必要だとか言ってますが、よしとしましょう(笑) 何しろ、「今日は寒いが風邪などひいていないか」が精一杯の誠実な優しさの表現なのですから。ヒルダさんは、ハルがこういう人だと分かっているし、そのハルが自分を選んでくれたことが嬉しいと、そんな欠点も大事に思っていると言うのですから・・・・・。 アニメではこのプロポーズのあと、窓の外を見つめるフロイラインと、後ろからそっと肩に手を置き同じ方向をみるラインハルトのシーンがあるのですが・・・・・・まあそりゃ、二人が同じ方向を見つめるという意図は分かりますけどね。もうちょっとその、サービスしてくれたって・・・・せめて、ハルがフロイラインの手を取るとか・・・・・萌えると思うんだけどな・・・。 |
さてさて、長くなりましたが、次は10巻。新婚編へと移りましょう。続きへ