久しぶりにラインハルトに会いたくなり、本屋でデュエル文庫コーナーを探した。知らない間に外伝1まで出ていた。やっぱり、こっちの字面の方がノベルスより読みやすいけど、漢字が簡単になっていて、違う話みたい。で! ノベルスでは9巻にあたるvol.17をめくってみたらばっっっっ!
例のあのライ×ヒル最大の萌えシーンがカラー口絵になっているっっっ!! くあぁぁぁぁ、見るだに恥ずかしいっっっ。手、握ってる〜〜っっっ。
4年間、自らに孤独という罰を科し続けてきたラインハルトが、ギリギリの状態で、初めて他人に助けを求めた手。あの手をヒルダさんが振りほどける筈ありません。確か「権力の極みに、栄光の果てに、残ったものは、摩滅することのない罪人の鎖であった。」でしたっけ。
このシーンまで、この二人は恋愛感情は全くない、皇帝とその秘書官として描かれておりますが、腐った私にはどう読んでもそうとは思えません。以下、私の独断と曲解によるライ×ヒルの楽しみ方を挙げてみましょう。(この組み合わせ、嫌いな人が多いと聞きます。苦手な方はわざわざ読まないでやって下さい。)
@あの固いラインハルトが、秘書官(しかも軍の位もある)を「フロイライン(伯爵令嬢・お嬢さんと訳される)」と呼び続けている。これは軍の規律として如何なものか。訴えられたらセクハラ皇帝である。(ラインハルトにとっては死に勝る恥辱だろうな(笑)
A「あなたに命を救ってもらったと分かっていても、今は礼を言う気にならない。少し時を貸してくれ」 こんな優しく正直に子供っぽいこと部下に言う言葉じゃありません!
B周りに結婚しろと言われる度に、フロイラインの事を思い浮かべている。(女性だと認識していたんだ(笑)
C秘書官とはいえ、毎日一日中一緒で、必要もないのにお昼まで一緒に食べている。(秘書官が男だったら・・・怖い) その上、車に乗るときの席は、隣同士。
D「プライベートはあなたには関係のないことだ」とか言ったそばから、姉や親友(最高プライベート事項)のことを口にしている。他の部下だったら、執務室から叩き出している筈。
Eなんと、初対面の時には、「今度また食事でも」と言っている。社交辞令にしたって! その後、政治情勢報告にとはいえ、文通している!
Fヤンが○○した時、八つ当たりしている。
Gヒルダさんにあたっては、何をいわんやである。あれだけラインハルトのことを、皇帝としてだけではなく、一人の純粋で傷つきやすい優しいところもある青年として深く思いやっているのに・・・。「フロイラインは常に予のそばにいてくれなくては困る」と言われて、一度ドキッとしたこともありましたね。(あの男は、何の含みもなくそーゆーこと言うからなぁ。困った奴・・・)
このように、上司と部下として、深い信頼関係にあった二人が、いきなり既成事実(笑)ができてしまい、お互いの大切さを認識して結婚する訳だが・・・。婚約しても特に態度が変わることもなく・・・。(ヒルダさんはまだ進展してる方だ。心の片隅では抱擁を望む気持ちが全くないではないシーンがあるので。)
そんな二人がいきなり新婚旅行に行ったり、新居の寝室は同室なのだ。うまくいくのか? しかし驚愕すべき事に、あのラインハルトが、額に行ってきますのキスをしているっっっ! ああ〜〜、書かれていない裏の部分で、キミタチの間に何が起こったんだ〜。単にゲルマン民族の血がなせる技か? それとも、夫としての義務感か? まさか(笑)愛なのか?! しかし、交わされる会話は以前と同じ政治の話。も〜、描写が少なすぎるのよ、原作は!
朴念仁の極みとされるラインハルトですが、外伝1、3の、キルヒアイスへのゲロ甘な態度を見る限り、好きな人への愛情表現はストレートなことは疑いありません。髪に触ったり、食べ物を半分こしたり。(この辺り皇帝になっても貧乏性(笑) あれがヒルダさんに向かうのかと、考えただけでも、萌えるわ!
私の空想では、ラインハルトがヒルダさんとの愛から発生する幸せにのめり込むことは、できない設定にしてます。彼は、自分が引き裂いた愛の存在を忘れることはできないですからね。むしろ、恋愛を知ることで、罪の重さをこれまで以上に思い知ることに。
ヒルダさんにしたって、元々精神的に女の部分の少ない人(否定してきたのかなぁ、家の跡取りとして)だったから最初は良いでしょうけど、女性としてラインハルトを愛し始めたら、女性として愛された過程を経て結婚した訳じゃない、つまり存在理由が「良い部下である」ということにも関わらず妻という立場にあることが、さすがに気になってくるでしょう。(いや気にさせる(笑) かといって、部下精神が染みついているので、自分から求愛できる訳もないし。
ここで、ヒルダさんが思い詰めても、ラインハルトはヒルダさんの負い目を吹き飛ばすくらい愛を示すことはできないし、ラインハルトが自分が原因で苦しんでいることに感づくよって、ヒルダさんは自分の存在意義を失うという、堂々巡りができあがる訳です。
う〜ん、自分でわざと無理矢理こじれるように考えておきながら、出口が見えないな〜。ラインハルトを救う鍵を握る「姉」とか、赤毛の幽霊を使うと何とか収まりますが、それだとつまんないので(笑)
あ、そんな相思相愛の二人のすれ違いなんて、寝室が一つならすぐ解決〜などという大人の意見(笑)は却下です。心の中はどうであろうと、身重のヒルダさんに手を出せるラインハルトではありません。ふふふ(鬼)。