041203
「寝台特急はやぶさ1/60秒の壁」島田荘司/著。吉敷竹史シリーズ第1弾です。御手洗シリーズは殆どちゃんと読んでる私ですが、吉敷竹史シリーズには手をつけていませんでした。なんとなく、イメージがおっさん臭かったので(笑) ごめんなさい〜、だって、タイトルからして時刻表トリックぽいから、十津川警部を想像しちゃって・・・・・。でも、「龍臥亭幻想」が出て、御手洗・吉敷の推理の競演なんて銘打たれると、やっぱり吉敷シリーズも押さえてから読みたいなと思って・・・・・、そしたらアナタ、申し訳ありませんでした。面白かった・・・・。確かに地味ですが、非常にまともな、実際にも出来そうなものの組み合わせで成り立っています。近頃の御手洗が随分トリッキーなのとは、全然趣が違います。地味ではあるが複雑で発想の転換があり、島田荘司の名に恥じない渋い素晴らしい正統派の一品でした。私は今まで損をしていた・・・・・。
それに、吉敷さんって、男前だったのねぇ! 本当は十津川警部と全然違う! 長身で、髪は長めで天然のウェーブで、顔立ちはハーフっぽくて、モデルみたいだそうですよ! うそーん!(/@_@)/ 想像できなーい!! そして検索しても、ファンイラストがなーい!(T・T) これは、ワトソン役がいなくて、愛する妻がいたから、同人受けしないのか?
えーそれから、「九十九十九」舞城王太郎/著。これは・・・・感想サイトで、舞城の中でこれが一番とっつきにくいとされていたので、最後に回して読んだんですが、・・・・ああ、こりゃホントに分かんねぇ(笑) 九十九十九ってのは、清涼院流水って作家の小説の登場人物なのですが、それを同人誌みたいに使って小説を書いてみようという企画に、舞城がのって書いたのがこの作品。あの〜、ウロボロスの偽書+SF+清涼院流水+舞城って感じです。ウロボロスの偽書だけでも脳味噌から血を吹き出して読んだ私には、無理です。拙い説明をすると、ウロボロスの偽書ってのは、竹本健治の有名なミステリで、第一章を読んだ第二章の世界の人たちが第二章で推理して、事件が起きて、それを読んだ第3章の世界の人が推理して・・・・と、延々と推理と謎がマトリョーシカのように続く話です。そして、清涼院流水的くだらない意味のないこじつけの言葉遊びが延々と繰り広げられたり、やたらと大言壮語で空虚だったり。その上に、舞城のエロとお人形遊びのような猟奇さと愛がからまって、SF的世界構築が始まって、もう訳分からねぇ!! 大体、清涼院流水は訳分からなくて私はもう読むのを止めたってのに・・・・・。まあ、舞城が好きな人だけ読むと良いでしょう。
|